呼吸

NPPVの換気モードについて【苦手な人続出な分野です!】

ポンコツ看護師のモギ(@mogilog)です。

呼吸器に対して苦手意識を持っている看護師さんは多くいると思います。

その中でも換気モードは特に難しいとされています。

以前病院でDrが

「S/Tモードに変更しておいたから」

「は、はい」と返事したはいいものの、何のことかさっぱり理解できていませんでした。

モードについて分かっていなくても看護に直接影響するかと言われれば怪しいところではあります。ですが理解できていることで心の余裕にもつながり自信をもって看護を提供することができるのではないでしょうか。

そこで今回はNPPVの換気モードについて解説していきたいと思います。

NPPVに関する細かい用語はこちらの記事を参照にしてください。

NPPVにおける用語について【新人看護師さんにも分かるように解説】NPPV(呼吸器)の設定画面において、IPAPやEPAPという表示を見たことはありますか? 正直よく分かりませんよね。私は全く分かりませんでした。 おそらく理解できていない看護師さんも多くいるのではないでしょうか。 本記事ではNPPVにおける用語について解説しています。これさえ覚えておけばNPPVの理解も格段と深まると思います。...

 

換気モードとは?

NPPVでは患者さんの状態に合わせて換気様式や換気のパターンを設定する必要があります。

例を挙げます。

睡眠時無呼吸症候群の方に対して

自発呼吸に合わせた換気補助という設定にしたとします。

睡眠時無呼吸症候群では自発呼吸が止まってしまうため、先ほどの設定では

自発呼吸がないので換気補助も作動せず無意味な状態になってしまいます。

そこで

常に一定の陽圧を送り込むという設定にすることで

自発呼吸が止まったとしても換気の補助を行うことができます。

このように疾患や病態によって換気モードを選ぶ必要があります。

 

換気モードの種類

CPAPモード

Sモード

Tモード

S/Tモード

PCVモード

AVAPSモード

「こんなにたくさん覚えられない」と思われたでしょうか。

大丈夫です。要点さえ理解できれば単純な仕組みになっているのですぐに覚えられると思います。

それでは噛み砕いて1つずつ説明していきます。

①CPAPモード

持続的に一定の圧力をかける

CPAPという言葉は臨床でもよく耳にすると思います。

これは換気モードの中でも一番単純で簡単な設定になります。

先ほど例で挙げた睡眠時無呼吸症候群などで使用されます。

詳しい設定などはこちらの記事を参考にしてください

[睡眠時無呼吸]CPAP装置の設定と治療データついて解説します | とあるMEの備忘録 (toarume.com)

②Sモード

自発呼吸を感知してIPAPで補助

※IPAPは吸気時に加える圧力のことです。

患者さんの自発呼吸を感知した際にIPAPで設定していた圧力を送り込みます。

そうすることで患者さんの呼吸を助けることができます。

自発呼吸がない場合は?

Sモードは患者さんの自発呼吸を感知して作動するので、自発呼吸がない場合には換気の補助は作動しません。

③Tモード

自発呼吸とは関係なしに一定時間ごとにIPAPで換気補助

仮にTモードで

「10秒ごとに換気補助」

という設定にしたとします。

すると自発呼吸の有無にかかわらず10秒ごとにIPAPで設定していた圧力を送り込みます。

自発呼吸がない場合は?

TモードはSモードと違い常に一定の時間で圧を送り込むため、自発呼吸がない場合にも使用可能です。

④S/Tモード

通常はSモードで作動し、自発呼吸がない場合にはTモードで強制換気

SモードとTモードのいいところを合わせたモードになります。

これにより患者さんの自発呼吸をサポートしつつ、自発がぬけた場合には強制換気をおこない無理やり換気を補助します。

⑤PCVモード

通常はS/Tモードで作動し吸気時間は設定する。自発呼吸がない場合にはTモードで強制換気

基本的にはS/Tモードと同じになります。

S/Tモードと何が違うの?

吸気時間の違いです。

S/Tモードでは患者さんの吸気に合わせてガスの送気時間も調節していましたが、PCVモードではあらかじめ設定されている吸気時間でガスが送気されます。

⑥AVAPSモード

設定した一回換気量を維持するために、一呼吸ごとにPSを調節

※PS(プレッシャーサポート圧)とはIPAPとEPAPの差の圧のことです。

分かりやすく説明すると

AVAPSモードでは一回換気量を設定し、常にその設定値の換気量を維持できるようにガスの圧を調節します。

例えば

一回換気量500mL

IPAP 8cmH₂O

EPAP 4cmH₂O

PS 4cmH₂O

このような設定したとします

実際にこの設定でNPPVから空気を送気すると

一回換気量が400mLしかありませんでした

こうなった際に一回換気量を目標の500mLにするために、IPAPを高くして空気の送気圧を増量します。

IPAP 8cmH₂O⇒10cmH₂O

EPAP 4cmH₂O

PS 4cmH₂O⇒6cmH₂O

空気圧を調整しながら目標の一回換気量500mLに到達すると、その圧を維持しながら一回換気量も500mLに維持します。

 

最も多く使われる設定

S/Tモードが幅広く使われており、臨床でも多いとのことです。

初期設定でも基本的にS/Tモードから使用します。

1から10まで覚える必要はない!

今回NPPVの換気モードについて紹介しましたが、全てを丸暗記する必要はありません。

この設定がどういうものなのかを簡単に理解しているだけでも心の余裕にもつながります。

NPPVは今後も需要は高まっていくので今回の記事を参考に看護に生かしていただけたらと思います。

 

最後までご視聴ありがとうございました。