外科看護

術後の発熱は正常?異常? 知ってるようで知らない発熱する理由

 

あ、どうもこんにちは。ポンコツ看護師のモギです。

本日のテーマは術後の発熱についてです。

このテーマを理解すると術後だけでなく、日々の看護で熱発している患者さんに対しての考え方や観察の仕方が、ガラッと変わります。

今回もポンコツなりに説明していきたいと思います。

 

ユタ君
ユタ君
やばいどうしよう。手術後の患者さんが38.0℃まで熱が上がってる。

青木先輩
青木先輩
おやおやユタ君。術後の発熱について理解できていないようだね。

ユタ君
ユタ君
ギクっ。すぐ調べてきます。

体温が上がるメカニズム

 

術後の発熱を理解するためにはまず、体温上昇のメカニズムについて簡単に理解する必要があります。

体温上昇には2種類あり、熱中症など外部からの刺激により体温が上昇するパターンと、視床下部がセットポイントを上昇させ体温が上昇するパターンがあります。

後者のほうは何を言っているのかよく分からないと思いますが、病院で勤務していて発熱している患者さんのほとんどがセットポイントの上昇による発熱です。

術後の発熱もこれにあたります。

ユタ君
ユタ君
さっきからセットポイント言ってるけど、なに?試合でもしてるの?じゃあ次はマッチポイントなの?

セットポイントとは、体温中枢である視床下部が、体温を何℃まで上昇させようか定めた値のことです。

 

簡単に言うとエアコンで暖房をつけるときに何℃にするか設定しますよね。

それと同じで、視床下部が体温を何℃まで上げようか決めています。

なんでわざわざ体温を上げたり、下げたりするのか不思議ですよね。

その理由も後から説明します。

その前に確認しておきますが、体温の変化を3つに分類したものがあり、「悪寒期」「高体温相」「解熱期」に分かれます。

悪寒期・・・体温をセットポイントまで上げようとしている時期

高体温期・・・セットポイントまで上昇した体温を持続している時期

解熱期・・・熱を放散しようとしている時期

今回はそこまでは詳しく解説しませんが、この流れを覚えておけば大丈夫です。

 

術後の発熱の種類

手術後は正常の発熱と異常の発熱があります。

発熱時にどちらの発熱なのかを見分けることがとても大切であり、それによって看護の方法が変わってきます。

非感染症性の発熱

これが正常の発熱であり、生理的な体温上昇です。

手術の侵襲により炎症性サイトカインという物質が放出されます。

それにより視床下部がセットポイントを上昇させ、体温も上昇します。

体温が上昇することで、免疫系(白血球など)の働きが活発になります。

炎症性サイトカインとは、炎症促進と情報伝達を行います。それにより、手術の侵襲が起きたことを全身に知らせ、同時に炎症を促進することで体温を上昇させ、免疫系の働きを活発にさせます。

ムーアの分類では非感染症性の発熱は、術後~4日目まで持続するといわれています。

看護の方法としては、本人の体熱感の訴えがあるなら掛物の調整を行い、それでもだめならクーリングを行います。

ただし全身麻酔で手術を行った場合には、枕は禁止なので氷嚢で身体を冷やします。

解熱剤は手術後は定期でオーダーが入っていると思いますので、指示通り投与してください。

クーリングをする際や解熱剤を投与する際の注意点は後日説明させていただきます。

 

感染症性の発熱

 

これが異常の発熱です。原因は様々で、創部感染、肺炎、尿路感染、ドレーンによる感染などがあります。

術後5日経過してからの発熱や、術後解熱してから再度熱発した場合には感染性の発熱が疑われます。

ですが熱型だけでは感染の判断は困難である為、創部の状態やドレーンからの排液の性状、呼吸状態など全身状態の観察を行い、統合的に判断する必要があります。

発熱時の患者の心理

術後の患者さんの心理として、手術は成功したのか、順調に回復しているのかなどさまざまな不安を抱えています。

そんなときに39℃近い発熱があったらさらに不安が増大してしまいます。

看護師にできることはクーリングなどもありますが、安心させる声掛けもとても大切だと思います。

術後の発熱が正常だと知れば、患者さんにかける声掛けも内容が変わってきます。

「手術後に熱が上がるのは、人の体の生理的な反応であり、正常な過程なので心配ないですよ」

などと伝えるだけでもだいぶ楽になるなると思います。

ただ医療業界で絶対は存在しないので、言い切るのは少し怖いので、そこはうまく伝えてください(笑)

 

まとめ

術後は発熱するのが正常ということは分かっていましたが、その根拠は?と聞かれたら答えられていなかったと思います。

術後の発熱だけでなく、発熱のメカニズムも復讐することができ、また一つ学びを深めることができました。

 

 

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