外科看護

術後ドレーンまとめ! 正常?異常?これさえ見れば一発で分かる

 

あ、どうもこんにちは。ポンコツ看護師のモギです。本日は術後のドレーンについてポンコツなりに説明していきたいと思います。ドレーンを留置している理由、正常な排液、観察するポイントなどを一緒に学んでいければと思います。

ユタ君
ユタ君
術後3日目に急に血性の排液が増えた!おなかの中に溜まってたのがでたのかな。まあいっか。

青木先輩
青木先輩
こらーーーー。ユタ君、それ異常だよね。

ユタ君
ユタ君
え、そうなんですね。

青木先輩
青木先輩
もう一度術後のドレーンについて調べなおしてきて!

手術後にドレーンを留置する目的

①治療的ドレナージ

腹膜炎や膿胸など術野に感染を伴う手術の際に遺残膿 瘍排出や洗浄を目的としたもの

②予防的ドレナージ

術後管理上、予防的に術野や消化管腔内にドレーンを挿入し、排液や肺気により体液の貯留を防ぐことを目的としたもの

③情報ドレナージ

出血、縫合不全、胆汁瘻、膵液瘻などの術後合併症を早期に発見することを目的としたもの

ドレーンの種類

①解放式ドレーン

ペンローズドレーンなど一端が切離解放されている管を用い、滅菌ガーゼで覆う方法。ドレナージの効果は大きいが、進行性感染のリスクが高い

②半閉鎖式ドレーン

解放式ドレーン同様一端が切離解放されている管を用い、パウチで覆う方法。解放式と閉鎖式の両者の良い点を持つが、パウチ管理が困難かつ高価

③閉鎖式ドレーン

マルチチャネルドレーンなどドレーンを排液バックに接続し外界から遮断する方法。逆行性感染を起こしにくいが、身動きが制限されるなどの欠点あり。排液量の計測、採取がしやすく、排液の正常を細かく観察できる

ドレーンの留置部位

腹部の手術後で体液が最も貯留しやすい部位はどこだと思いますか?

術後は仰臥位になっている時間が増えますよね。仰臥位になった時に排液が溜まる場所は体の背になる位置であり、基本的にその場所にドレーンは留置されます。

上腹部の手術

左右横隔膜下とウィンスロー孔(胃と肝臓の間)に留置されることが多いです。

下腹部の手術

ダグラス窩と傍結腸溝に留置されることが多いです。

ドレーンの排液について

正常

  • 淡血性~漿液性。

赤色

  • 腹腔内出血を疑う。
  • 術直後であれば赤みが強くても正常であるが血性であれば異常。血性排液が100mL/h以上はDrコール。
  • コアグラは短時間の大量出血を考える。
  • 出血量が1000mL以上になると血圧が低下しはじめ、心拍出量を確保するために頻脈になる

Drへの報告は時間と量が大切

ワインレッド

  • 膵液瘻の特徴的な所見。膵臓の切除、胃がんの手術で起こる。(膵臓表面のリンパ節を郭清する為)
  • 膵液はたんぱく質を溶かすため、同様に動脈の壁を溶かし出血を起こすリスクがある。このような合併症は膵液瘻が起こった後すぐに起きるわけではなく、緊急性はない。アミラーゼやリパーゼを測定し、CTでドレナージの状況を確認。

術後ドレーン排液でアミラーゼを測定するのは、膵液瘻の有無を確認する為

胆汁用

  • 胆汁瘻を疑う。
  • ドレーンできっちりドレナージできていれば保存的に見ることが可能。
  • 縫合不全とは違い、バイタルが安定していれば緊急性はなし

緑色

  • 腸液の漏出を疑う
  • 特に小腸の腸液は緑色であるため、胃や小腸の手術後の縫合不全や、術中の腸管損傷を考える。
  • Drコール

便汁様

  • 便汁様の混濁した茶色の場合は、腸管内容物の漏出を疑う。
  • 下部消化管(大腸)の術後の縫合不全ではドレーンが便汁様になる。
  • 量が多くても少なくても異常である為、Drコール

「緑色」よりも危険度が高い。最近の量がはるかに多いため

白色

  • リンパ液の漏れ(リンパ漏)を疑う。脂質を含むリンパ液が漏出する現象。
  • 食道手術であれば、胸腔内を通る最大のリンパである胸管の損傷で乳び漏が起こる。
  • 術中にリンパ液の漏れがあっても自然に止まるが、長引くと食事開始とともに排液が白くなる。経過観察して自然に止まるのを待つ。
  • 食事は低脂肪食にする。

まとめ

いままで術後のドレーンに対して、体から排液を出すために留置しているんだろう、という浅い知識しかありませんでした。ですが今回の学びを通してドレーンの留置する目的や、留置する位置にしっかりとした根拠があることを改めて学ぶことができました。また術後のドレーンは量が大切でありますが、それと同様に排液の性状も大切であり、排液の種類を知るだけで排液の見方や考え方が変わりました。また明日からの看護に生かしていきたいと思います。

今回で周手術期の看護の説明は終わりにしようと思います。また皆さんと共有したいことがあれば豆知識のほうで説明すると思いますのでよろしくお願いします。

 

 

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