外科看護

術後の呼吸器合併症 原因、観察、予防法まとめました!

どうもポンコツ看護師のモギ(@mogilog)です。

今回は術後の呼吸というテーマでポンコツなりに説明していきたいと思います。術後の合併症を観察するうえで、呼吸はとても大切であるのでしっかり確認していきましょう。

ユタ君
ユタ君
あれ?術後の患者さんの呼吸回数が増えている気がする。気のせいかな?

青木先輩
青木先輩
お、よく気づいたね。でもなんで頻呼吸になっていると思う?

ユタ君
ユタ君
し、しらべてきます。

術後はFRCが低下する?

FRC?は?いきなり何言うてんねん。

という感じなのは分かります。

最近難しい言葉使いすぎだよ、と言いたくなりますが・・・術後はこれがめちゃめちゃ重要なんです!!

FRCとは機能的残気量のことで、普段息を吐きだした時に、肺の中に残っている空気の量です。機能的残気量が少ないと、息を吐きだしきった時に肺がつぶれてしまいます。そのためある程度肺の中に空気が残っていると、深い深呼吸ができ余裕があることになります。

なんで低下するの?

手術の侵襲により呼吸をするために必要な筋肉である、肋間筋や腹筋群の機能が低下することで呼吸運動が抑制されます。

また創痛により咳嗽がうまくできず痰が喀出できない状態が続くと、気管支の閉塞により浅い呼吸を繰り返すことになります。

そうすることで機能的残気量が減少します。

術後24時間~48時間が最もFRCが低下すると言われています。

とくに上部消化管の手術の場合は50%程度低下すると言われており、元の機能に回復するには1週間~2週間かかると言われています。

低下するとどうなるの?

FRCが低下し肺がつぶれてしまうことを、無気肺と言います。

無気肺そのものに症状はありませんが、広範囲に生じた場合に、酸素をうまく血液に取り込むことができず呼吸困難を生じることがあります。

また痰をうまく喀出できないことで、肺炎を起こすこともあります。

ユタ君
ユタ君
なるほど。じゃあ呼吸回数が増えていたのは、無気肺による呼吸困難が生じていたかもしれないんだね。

青木先輩
青木先輩
そうだね。そう考えると呼吸の観察も、とても大切だと思わない?

ユタ君
ユタ君
はい・・・しっかり勉強します。

呼吸器合併症を予防するための看護

術前の呼吸訓練法

全身麻酔で行う上腹部や胸部の手術では、術前から呼吸筋訓練用補助器具(インセンティブスパイロメトリー)を用いて訓練を行うことがあります。

これはとくに無気肺の予防のために行うものであり、最大吸気持続法の練習をするための器具です。

簡単に言うと息を吸い込む練習で、これにより外肋間筋や横隔膜の筋力が改善し無気肺を予防します。

術後の声掛け

全身麻酔により気管チューブが挿入されていた場合、気管支に刺激を与えてしまい痰が溜まりやすくなります。

痰の貯留は合併症を引き起こすリスクとなる為に、積極的に痰を喀出を促します。

そのため術後はティッシュの準備をします。

どうしても痰が出ない場合には、吸引なども行う必要があります。

創痛により浅い呼吸になりがちなので、深呼吸を促します。

痛みに対して積極的に鎮痛剤を使用し緩和に努めましょう。

体動時や咳嗽時は創部を抑えることも効果的です。創部を抑えることで疼痛緩和につながるので説明しましょう。

なにを観察する?

SPO₂

呼吸回数

呼吸のリズム

呼吸音

痰の有無

チアノーゼの有無

血液ガス検査

胸部X線写真

ユタ君
ユタ君
呼吸器合併症だけでもこんなにあるなんて・・・

青木先輩
青木先輩
そうだよ。でも呼吸器合併症がなぜ起こるかを理解すれば、観察するべきことも自然と分かると思うよ

めちゃめちゃ重要!!!

最後に一つ呼吸の観察で重要なことがあります。

それは出血性ショックによる代償性の頻呼吸です。

術後出血により全身への酸素の供給が乏しくなると、酸素を使わない代謝が主となります(嫌気性代謝)。

これの代謝産物の乳酸が蓄積すると、乳酸は酸性なので体はアシドーシスに傾きます。

アシドーシスから正常に戻そうとするとき体はどういった反応で正常に戻すでしょう。

答えは呼吸回数です。

呼吸数を増加することで二酸化炭素の放出を促進し、体を正常に戻そうとします。

そのため呼吸は無気肺や肺炎を見抜くだけでなく、急変のサインを出していることも頭に入れておきましょう。

まとめ

私の職場では術前の準備にティッシュボックスという項目があり、手術後に痰が出るから準備しているんだよな~と軽い気持ちで考えていました。

今回の学びを通して、痰の喀出の重要性なども改めて理解することができました。

また呼吸回数など、呼吸に対しての観察がおろそかになってしまうことも多々ありました。

今後は呼吸の観察に対してさらに着目し、術後合併症の予防に努めていきたいと思います。

 

 

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